Oracle Master Bronze DBA10g 第2章

第2章はOracleのインストールとデータベースの作成について。セットアップ過程での問題とかについては画面がないから省略。
Oracleソフトウェアをインストールし、データベースを構築するには、以下の手順に従い作業をする([1]p.14)。

  1. 前提条件(最小ハードウェア要件)の確認
  2. 環境変数の設定
  3. ソフトウェアのインストール
  4. データベースの作成

【最小ハードウェア要件】([2]p.33)

要件 Linux Windows
物理メモリー(RAM) 512MB 256MB(最小)、512MB(推奨)
スワップ領域[仮想メモリー] 1GB or RAM容量の2倍 RAM容量の2倍
/tmp内のディスク容量[一時ディスク領域] 400MB 100MB
ソフトウェアファイル用のディスク領域[ハードディスク領域] 2.5GB 1.5GB

※[]内はWindowsでの呼び方。
環境変数

  
【インストール】

  • OracleソフトウェアのインストールにはOracle Universal Installer(OUI)と使用する。OUIは以下のことが出来る。
    • 新規Oracleソフトウェアのインストール
    • インストール済み製品の確認
    • 製品の削除(アンインストール)
  • OUIを用いて非対話形式でOracleソフトウェアをインストールするために使用するファイルをレスポンスファイルという([2]p.33)。
    • レスポンスファイルはテキストファイルで、インストール時に入力が必要なパラメータを前もって記述しておくことにより、インストール作業を非対話形式に実行できる([2]p.33)。
  • Linux環境においてOracleソフトウェアをインストールするには、次のローカルグループおよびユーザーが存在している必要がある([2]p.34)。
    • oinstallグループ(Oracleインベントリグループ)
    • dbaグループ(OSDBAグループ)
    • oracleユーザー(Oracleソフトウェアの所有者)
  • Windows環境ではadministratorなどの管理権限を持ったユーザーでインストールする必要がある([2]p.34)。
  • Linux環境でOracleソフトウェアをインストールする場合、OSプロンプトからroot.shとorainstRoot.shスクリプトをrootユーザーで実行する必要がある([2]p.34)。
  • Windows環境では実行する必要がない([2]p.34)。

  
【データベースの作成】

  • Oracleソフトウェアのインストール後、Database Configuration Assistant(DBCA)を用いてデータベースを作成できる。DBCAでは以下のことが出来る。
    • データベースの作成・削除
    • データベースオプションの構成
    • テンプレートの管理
      • DBCAのテンプレートは
        • データベース作成に必要な情報がXML形式で記述されている。
        • 既存データベースのクローン作成に使用される。
        • 新規データベースの作成に使用される。
      • また、以下2つのタイプがある。
        • シード(既存)テンプレート
          • 短時間でのデータベース作成が可能。
        • 非シードテンプレート
          • 柔軟なデータベース作成が可能。

   
【データベースのアップグレード】

  • Database Upgrade Assistant(DBUA)で旧バージョンのデータベースから新しいOracleへアップグレードすることが出来る。アップグレードする前に次のステップを実行する([1]p.36、[2]p.40)。
    • 無効なユーザーアカウント・ロールのチェック
    • 無効なデータ型のチェック
    • サポート外のキャラクタセットのチェック
    • UNDOセグメント、表領域および空きディスク領域などのリソースの有無(十分な領域があるか)のチェック
    • 必要な全てのファイルを任意でバックアップ
  • DBUAを使用してOracle Database 10gにアップグレードできるのは以下のバージョンのみ。
  • ⇒下記以外のバージョンからアップグレードを行なうには、あらかじめこれらのバージョンにアップグレードしておく必要がある([2]pp.36-37)。
    • Oracle8リリース8.0.6
    • Oracle8iリリース8.1.7
    • Oracle9iリリース9.0.1
    • Oracle9iリリース9.2.0
  • DBUAをユーザーインターフェースを表示せずに実行するには、サイレントモードを使用する([2]p.36)。
    • ex.dbua -silent -dbName ORCL